ちょっと前に書いたように、築地蕎麦アカデミーで変わり蕎麦を習って来た。27日土曜日。先生は生粉より簡単、なんて言っておられたが、やっぱりそんなーことはなかった。並粉と全く異なる捏ねが難しい。出来上がりは、やはり捏ねが巧くなかったのか、脆くて短く切れてしまう場所がある。でも更級のほのかな甘みに芥子の香りが効いて、おいしかった。
復習をかねて変わり蕎麦の打ち方の要点を整理:
1. お湯で捏ねる。並粉の生粉(100%)の場合は水溶性蛋白の粘性でつなげるのだけれど、更級粉は蛋白は殆どないので、澱粉を熱湯で糊化させてそれでつなげる。それだけでは大変なので、割り粉(小麦粉)も2割。更級の生粉(100%)というのもあるんだろうか?
2. 加水率は高め。当日(気温18度、湿度28%)の加水率は52%。それに蒸発分を10%見込んで58%。熱湯を粉の上にざっと入れる。確かにお湯がかかった部分が糊化して透明な感じ。
3. しゃもじでかき混ぜる(ステンレスの泡立て器も良いと他の本で読んだ)。手で触れるようになったら手で。そば粉の傷みを最小限にするため、早く冷えるようにうちわで冷却しながら混ぜる。熱くなくなったら(小麦のタンパクを変性させないため)割り粉も投入して混ぜる。ほぼ完全に冷えるまで捏ねずに混ぜ混ぜ。
4. 捏ねその一。姿勢は、鉢からちょっと離れて体を斜めにして体重をかける感じ。指をいっぱいに使って向こうから手前に集めた粉を手の元のところで鉢の底に押さえつけてこすりながら向こうへ。これで粉が小さな固まりになってくる。
5. 捏ねその二。少しずつ鉢で押し潰して引きちぎる感じで次々と捏ねる。だんだん面がきれいになってくる。体重を使って捏ねる。手の親指の付け根の膨らんだところで捏ねるのだが、そこが痛くなってくる。
6. ちゃんと捏ね上がると、くたくたに柔らかくなるとのことだけれど、その具合がよくわからなかった。その辺が敗因か。ちゃんと捏ね上がる前で一旦止めて、ラップに包んでおく。混ぜる材料の用意。どの段階で混ぜるかは材料によって違う。例えば、芥子は潰さないよう、捏ね上がりの寸前。抹茶の場合は均一に混ぜるために、五分(と言われても十分が分からないので…)の段階。
芥子切り
7a. 粉に対して幅材料は約2-3%。芥子を測って、鍋で煎る。煎っていると芥子がはじける音と香りがしだすので、そうしたら急速に色がつく。火を消しても進行するので早めにボールに空ける。
8a. 冷えたら殆ど仕上がり近くまで捏ねたドウに混ぜる。粒を潰さないように。
茶蕎麦
7b. 抹茶3%(4%は難しいとのこと)に水をその重量の200%で、お濃茶を練る感じ、もしくはココアを練る感じ。普通は粉のまま混ぜるので、蕎麦の加水率をその分上げておくらしい。
8b. これを五分ほど練ったドウに練り込む。容器に付いたお抹茶もドウでこすり取って(もったいないからね)。よく捏ねる。
後は普通の蕎麦と同じ。でも、乾燥しやすいしやすい。丁寧に素早く。
茹ではとても短い。大釜で15秒。家なら20秒くらいか。
香りが命なので、汁を全面につけるともったいない感じがした。江戸風に、汁にはちょっとつけて。
更級なので蕎麦の香りは殆どないけれど、甘みと、材料の香りがよい。
捏ねが今後の課題ナリ。